ヘレン・レヴィットの写真集:名作「A way of seeing」などこれ以外の写真集は下方のアマゾンのタイトルでご確認してみてください。
Art Bird Books :
「A way of Seeing」は、1965年に初版が出版されており当店がオープンした1992年時でもすでにコレクタブルなレア写真集となっていた。1981年と1989年に復刻されているが、フォーマットも異なり初版の価格はまったく変わることなく(ますますプレミアが付いて)伝説の写真集になっている。また、21世紀に入ってレヴィットの全貌がみえてくるにつけ数多くの写真集が立て続けに刊行され、展覧会もひらかれている。ちなみにウィリアム・エグルストンがMoMAで初展覧会を開いたのは1976年だが、その2年前にすでにレヴィットが同じMoMAで、ダイ・トランスファーによるカラー写真だけの展覧会を開いているのだ。レヴィットはエグルストンよりもかなり早くに(エグルストンは1965年からカラーフォトの実験をはじめている)、なんとエグストンよりも6年も早い1959年にカラーで見知ったいつもの場所を実験的に撮り始めているのだ。’59年といえばロバート・フランクの写真集「アメリカンズ」の米国版(Grove Press)が出版された時だ。しかし、なんということか、1970年に彼女のアパートに強盗が入り、1959年から60年代初頭にかけて撮っていたカラー写真のプリントもネガなどの多くが盗まれてしまったのだ(幾らかは残った)! そのため1974年にMoMAで発表し、開催したカラー写真だけによる展覧会(スライド・ショー・スタイル)では、それ以降、つまり1970年に入ってからのものだった。2005年に刊行された写真集「Slide Show」(by Power House Books/ジョン・シャーカフスキー序文)は、その時の写真から構成され、タイトルはそこからきている。
評論家のバーモント・ニューホールがすでに1938年の著書「History of Photography」で、インスタント・ヴィジョンの章を立て、35mmコンパクトカメラによる可能性を論じている。レヴィットはカルティエ-ブレッソンの写真からそのコンポジションやスナップショットの可能性とヴィジョンを多く吸収しているので、1960年代にエグルストンと同様、実験的に、また可能性としてカラーフォトを用い始めていた。あらためてレヴィットの写真集をみると生き生きとした子供たちの姿と同時に、生き生きとし探求心に富んだレヴィットの姿が写りこんでいるような気がする。下の「Crosstown」は、いくらなんでも高すぎます。異常な価格のものはドンドン、パスしてください。まああくまで参考に。ただ新刊価格や、ある程度ものはかなり安く買えてしまえるので、ネット・テクノロジーは決定的に書籍の流通とマーケットを別の位相に転換してしまいました。